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有頂天うぃざーど

8/17 小説家になろう 更新
2021年04月 ≪  12345678910111213141516171819202122232425262728293031 ≫ 2021年06月

夏の暑さと物理的距離とメールの返信の相関関係

夏休みが始まって幾日か経つ。
華の夏休みと思いきや、家の中でただひたすらにくすぶっている。
休みに入る少し前の試験期間には、唸るようにメッセージ通知のバイブを鳴らしていたスマートフォンも、
お互いに励ましや過去問の答えを欲しなくなってからは、めっきり黙りこんでいる。
SNSなんて、暇な時の寂しさを紛らわせるがために発達した、どうしようもない現代の闇の産物ではなかったのか。
そう嘆くも、リアクションの返ってこない嘆きは、かえって孤独を強調する。
自分からアクションを起こせばいいのかもしれないが、あまりにも暇なのである。思いつく話題なんて、ここ連日続く猛暑ぐらいだ。
こんなもの、「今日はいい天気ですね」とさして変わらぬ。話題が成長する伸びしろもなければ、あえて引き延ばす価値もない。

私が暇を持て余しているだけであって、親愛なる友人たちは、男女入り乱れた夏休みを、レッツエンジョイしているに違いないのだから、彼らは話題を持て余しているはずなのである。
なぜ連絡がこないのだろうか。もう私のことなど忘れてしまったのかもしれない。
忘れていなくても、友人たちのことだ、私が彼らと同様に夏をレッツエンジョイしていると勘ぐって、邪魔をしないように連絡を絶っているに違いない。なんと友人想いなことだろう。
私は、頬を伝わない涙をそっと拭い取るジェスチャーをして、彼らと人生を共にすることを、一人熱く誓った。おそらく幾人かから殴り飛ばされることだろうが、それも愛の裏返しととることは、夏休みの孤独に耐えることに比べれば造作もない。
むしろ罵りでもいいから、誰か私に連絡をよこしてくれたまえ。

一番期待できる人物は、黒髪のメガネなる人物である。
この人物と私は、頻繁にくだらないやり取りをする間柄であった。オンラインでもオフラインでも、である。
――そう、つい数週間前までは。
ちなみに、悲しいかな、メッセージのやり取りを途切れさせたのは私ではない。
さしずめ、夏の暑さに音をあげて、部屋で倒れているのだろうと推測している。
それにしたって、部屋で倒れているのであれば、「部屋でたおれているなう」とメッセージをよこせばいいのだから、
それもないなどとは、いったいどういうことか。もはや、「なう」の使い方がわからないのではないかと勘繰るレヴェルのメール無精である。
あれだけメールがまめだった人物が、メール無精になるだけでも、夏の暑さの恐ろしさたるや、であるのに、
気温の上昇は外出無精も引き起こすらしい。

これだけさんざんSNSについて連ねてきたのだから、おそらく勘違いされるであろうが、私だって、ただ単にスマートフォンをじーっと眺めてここ数日を過ごしていたわけではない。
メールがだめなら直接会えばいいのである。私はおそらく部屋で倒れ続けているのであろう黒髪のメガネ殿を、部屋から連れ出すことを何度か試みたが、どうにもこうにも、猛暑にからめとられて、部屋で倒れ続ける他、選択肢がないようなのである。
夏休みはあと一か月もあるのに、一か月間部屋で倒れ続けているのかと思うと、あまりにも不憫で、私は涙ながらに励ましのスタンプを送ったが、ここで発揮される相手方のメール無精である。もちろん今はやりの既読スルーをかまされてしまった。
真相のほどはわからないが、夏の暑さたるや、あなおそろしや、である。

それ以来私のスマートフォンは、再び沈黙を守っている。
不意打ちで電話をかけてやろうか、などと悶々と考え続け、
私は今日も一日中、スマートフォンの画面をじっと眺めて過ごすことになるのだろうか、と思い、
大変投げやりな気持ちになるのであった。
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夏風邪

朝、目を覚ます。
部屋の温度はに高いように感じられた。
それにもかかわらず、肌がまったく湿っていない。
乾燥したような熱気が、体内に渦巻いている。
心なしかこめかみに鈍痛がある。

まずいな、

と、思った。

長い間部屋の隅に放り投げられていた、体温計を脇に挟む。
37.9℃
「やられた」と思わず発した。
明日提出のレポートは真白である。その次の日は期末試験があるが、こちらはもはや、講義内容がどの分野だったかさえ定かではない。
夏休みまであと一週間、と思って浮かれていたのがいけなかったのか。最後の一週間は憂鬱な日々へと様変わりした。

クーラーをガンガンにつけて、薬で熱を紛らわせながらパソコンに向かう。
こういう時は大抵悪態をつきがちで、聞く人もいないのに文句を垂れ流す。
それすらむなしいということすら、熱でぼうっとした頭には浮かばない。

明日は這って学校に向かうことになるのだろう。
ええい、もうどうにでもなれ、と
適当な結論をダンダンッとタイプしたあたりで、SNSの着信音が鳴る。
誰だ一体、こんな可哀想な僕に、と、悲劇のヒロインかのように呻きながらメッセージを開いたはいいものの
そこで僕は女神の存在を知るのだ。
課題の神が微笑まなくったって、SNSの向こう側の女神がほほ笑んでくれるなら、それでいいじゃないか。
僕は喜び勇んでお誘いを受ける。

彼女が僕の親友に惚れていて、僕はその相談相手なのだとういうとは、
そんなことはこの際無視だ。
そう思えるくらいには、熱があってよかった。
浮かれた頭の片隅で、夏風邪に感謝した僕は、いそいそとパソコンを閉じる。

A summer day.

気がつけば、眠っていたようだった。
目を覚ますと、セミの鳴き声が僕を包んだ。
身体を起こして窓の外を見ると、水色の液体にそっと赤い色を流しいれたような空が広がっていた。
時計の針は、七時少し前を指す。
待ち合わせ時間までには、まだ早いが、ぼうっとした頭では課題が進む気もしなかったし、
取り立てて他にすることもなかったので、僕はシャツを着替えて家を出た。

夏の夕暮れは、不思議で、あいまいな色で染められる。
まるで、世界全体に紅がさしたようだ。
何をそんなに照れているんだい、と、誰にというわけでもなく問いかける程度の、
ロマンティックな気持ちを起こす。
クーラーをかけっぱなした中に、寝呆けていた冷たい身体には、外の蒸し暑さは優しいぬくもりに感じた。

商店街に近づくにつれて、人の声と、屋台の煙と、熱された空気が、僕の中へ入ってくる。
僕のすぐ横を、浴衣を着てはしゃいだ小学生たちが、慣れない下駄を危なげにならしながらかけていく。
手首にはみな、赤い金魚の入った袋を下げていた。
そういえば、彼女は浴衣を着てくるんだろうか、と僕は思い、
姿を見かけた途端に口にする褒め言葉を、シュミレーションした。

先に来たのはいいものの、単独で回ってしまうのは、彼女との楽しみを減らす行為である気がして、
僕は結局、手じかなベンチに座り込んで、彼女を待つことにした。
腕時計は七時半を指そうとしている。

あと、三十分。

こんな時間も嫌いじゃないな、と、
僕は新しい自分を発見し、ほおづえをついた。

さみしさ

最近めっきり寂しくなりました
命の儚さに気づいたのは去年の今頃だったから、寒さがその時の記憶をよみがえらせるのでしょうか。
涙は出ないのに、泣きたくなって、優しい音楽を聞いて泣こうとするような、
そんな切ない日々が続いています。
喉元にせり上げてくる何か冷たいものに突き動かされるように、私はまた物語を書きますが、
人と人との対話を書くことによって、間違いなく寂しさを紛らわせようとしているのでしょう、おそらく。
外は晴れているのに、体内には雪が降っているようです。
このような閉鎖空間に積もってしまった雪は、どうすれば解けるのでしょうか。
春の訪れを待つしかないのか、春を運んできてくれる人を待つしかないのか。
周りのやさしさにほだされて、自分で自分を温めるすべを忘れてしまったようです。
一人でいることがこんなに寂しいなんて。

雪解けを待って、君と対話する日々を過ごす冬

No music No life






みんなには聞こえる音が、私には聞こえない。
耳にはめたイヤホンから、みんなには聞こえない音が聞こえる。

喧騒をきれいに整理したような音楽が好きなの
うるさいと皆は言う
どちらが騒音か
あなたの声と、私の曲と

体内に降り積もる粉。積み重なる。
気がつけば山になっている。
これは要らないものなのに
喧騒を身体に貫かせて洗い流す
雷が落ちたように、全身を震わせる音 が連続し、
だんだんと山を風化させる

くりかえす。
つもり、ながれ、つもり、ながれ、 る
プロフィール

Rod

Author:Rod
神奈川県在住。
基本的に自由人です。
PC依存症だったり、活字中毒者だったり、ファンタジー中毒者だったりします。
ついったーとぶろぐとHPと、一気に色々やりすぎて無駄に忙しい人です。
チキンな甘党へたれ。ほんとは絡みたくても話しかけられなかったりとか。

趣味
・小説創作
・GIMPとか
・漫画、小説
 →君と僕。
  堀宮
  銀魂
  ONE PIECE

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